池本喜巳「近世店屋考」サイン本

池本喜巳 / Yoshimi Ikemoto
近世店屋考

3,240円(税込)

制作年 : 2006年  
発 行 : 合同印刷株式会社
編集  : 有限会社池本喜巳写真事務所

【作家コメント】
多くの撮影は困難を極めた。
 社会の急激な変化に対応できず、 消えゆくものの一つに個人商店がある。しかし、 時代に無関心であったり、 かたくなに自己の生き方にこだわった。個人商店には、 主人独特のにおいがしみ込んで、時代の最先端をいくモダ
ンな店にはない不思議な魅力がある。 例えば置いてあるイス一つ、 改造された工具にも、 使い込まれた物の持つぬめりのような存在感があり、なんともいえない魅力がある。 それこそが文化ではないか。 さらに私が興味を覚
えるのは、六本木ヒルズを代表される高層ビルの立ち並ぶ都会を、スマホ片手にface bookを楽しむ若者と同じ時代に、 これらの商店が存在し、同じ時間を共有していることの不思議さである。 経済至上主義の日本では、人
々はきれいで目新しい最先端の方向にしか目を向けない。しかし私は、不器用に生きてきたこれらの商店に強く惹かれる。
 撮影はまず主人の説得から始めるが、ほとんどの場合嫌がられる。それも時には激しく拒絶される。「なぜこんな古い店を撮るのか。ざまが悪い。」というのである。撮る側と撮られる側の立場を変えて考えれば、あたりまえのことかも知れない。 従ってただひたすらお願いをして、 あきらめず何度も足を運ぶ他ない。 それでも拒絶に合うと、 さすがにテーマに対する疑問が生じ、 撮影意欲は減退する。
 それでもなんとか続けられるのは、 消えようとしているものを記録できた時のたまらない満足感に他ならない。 撮影中によく、 主人の口から「この商売も私の代で終わりです。」と聞かされてきた。 私自身、消えゆく商店を
目の前にし、どうしていいのか分からない。 ただ、 写真家として先輩たちがそうしてきたように、 自分の住んでいる地域を凝視し、記録し続けるしかない。


【作家プロフィール】
1944年鳥取市生まれ。
1967年日本写真専門学校卒業。70年鳥取市にて池本喜巳写真事務所設立。77〜96年植田正治氏の助手を務める。主な写真展(個展)に、84年「そでふれあうも」(銀座ニコンサロン)、86年「近世店屋考1985〜1986」(ポラロイドギャラリー/東京)、87年同展(ピクチャーフォトスペース/大阪、アムステルダム・ロッテルダム/オランダ、ローマ・ミラノ/イタリア)、93年「ジェームスの島」(銀座ニコンサロン)、2000年「近世店屋考」(JCIIフォトサロン/東京)、01年「写された植田正治〈天にある窓〉」(植田正治写真美術館/鳥取、JCIIフォトサロン/東京)、13年「素顔の植田正治」(ブルームギャラリー/大阪)などがあり、グループ展に00年「21世紀に残したい自然」(東京都写真美術館)、04年企画展「現代の表現 鳥取VOL.2 平久弥・池本喜巳 Painting & Photography -Presence-」(鳥取県立博物館)などがある。

主な写真集に、『そでふれあうも』(93年 G.I.P. Tokyo)、『大雲院 祈りの造形』(96年 大雲院)、『池本喜巳作品集 鳥取百景』(99年 鳥取銀行)、『池本喜巳写真集 三徳山三仏寺』(02年 新日本海新聞社)、『近世店屋考』(06年)、『そでふれあうも 2』(14年 以上合同印刷�)、『因伯の肖像』(14年 今井印刷�)などがある。

その他の活動に、2005年愛知万博の瀬戸会場「愛知県館」にて海上の森を撮影した作品を上映、13年NHK日曜美術館「写真する幸せ植田正治」にゲスト出演。
販売価格 3,024円(税224円)
購入数

サイン有無


おすすめ商品


B-FRAME(全4種類)

4,860円(税360円)


AOKI takamasa #002

22,680円(税1,680円)


Top